前回は全体メンバーの構成についてのお話をしました。

今回は「空気役」である Jメンバーに絞って、曲の盛り上げ・盛り下げのお話をしてみたいと思います。

その前に「ボリューム(X7=)」と「音量(V)」のおさらい

まず基本音量は「X7=」で設定します。

「V」で基本音量を決めている方もいらっしゃると思いますが、Vは X7= で決めた範囲が可動域になります。たとえば抑揚をつけながらフェードアウトしたい場合などにとても便利になりますので、メンバーごとの基本音量は「X7=」で設定するコトをオススメします。

場面によって音量を調整する

メンバーJ は存在感無くぼんやりと入れたいので だいたい「X7=50」前後。他の楽器が混ざればもう聴こえないくらいにうっすらです。
それでもこのパートがあるか無いかでは響きがかなり違います。

4メンバーJ

イントロ

(もちろん曲によりますが)イントロでは V は最大 V127 にしています。
イントロの終わりでデクレッシェンドし、Aメロでは V100くらいまで音量を落とします。場面の切り替わりを強調します。

ブレイクなど音を急に止めてハッとさせるような場合はこの限りではないですが、場面ごとはクレッシェンド・デクレッシェンドで自然に音量を切り替えます。

Aメロ

Aメロからはヴォーカルが入りますのでメンバー J の音量は抑えます。Aメロは伴奏を地味めに。
メンバーJ は R(残響)100くらいに思い切り効かせてますんで、音量が最大のままだと全体的にうるさくなってしまうしヴォーカルも埋もれてしまうんです……。

Bメロ

BメロはAメロ終わりでクレッシェンドさせながら少々音量を上げます。
ここで上げすぎてしまうとサビが盛り上がらなくなります。

サビ

サビは音量を大きめにしますが最大までには行きません。ここでの主役はあくまでまだヴォーカルですのでヴォーカルが埋もれないギリギリ音量です。
ヴォーカルを埋もれさせずに音のハデさは出したいので Iメンバーのストリングスにも盛り上げを手伝ってもらいますw

間奏

間奏で V音量を最大 V127 に戻します。
間奏ではヴォーカルがいなくなり、全体音量が一気に下がってしまうためです。バランスをとってやらないといけません。

図解

図解にするとこんな感じです。
V(音量)の流れ

あくまで目安の数値です。
上の図には描いてませんが、曲の最後は V0 になるまでデクレッシェンドさせて終わります。