Museデータのメイキングみたいなモノを書いてみますw

まずは最初の1小節を空けます。冒頭には音色などの設定がたくさんあります。Museにそれらを読みこむ時間を与えたいので。
(個人的に、曲はスタート押していきなり再生が始まるよりも、ちょい一呼吸が欲しいタイプでもあります)

音楽ソフトMuse メイキング

では改めてメイキング、スタートですw

Museデータ・メイキング

ワタシの Museデータでは、実はどの曲であっても「どのメンバーがどの楽器を担当するか」はほとんど変わりがありません。

  1. A =ヴォーカル
  2. B =ヴォーカル
  3. C =ギター
  4. E =キーボード
  5. G =ベース
  6. I =ストリングス
  7. J =シンセストリングス(ガイド)
  8. Z =ドラム

担当メンバーをある程度決めておくことでスムーズに作業を進めることが出来ています。

メンバーZ(ドラム)

聴こえやすい楽器から入れる場合もありますが。
小節の区切りが解りやすくなるので、なるべく早めの段階でドラムを入れてしまいます。音が多少小さくても目立ってしまうパートなので音量はちょっと抑えます。また「Q=1.」のフィルタで音を少し奥に引っ込めています。

※ドラムに限りませんが「Q=1.」の値を小さめにするとカタい音が柔らかくなり他の音と馴染みやすくなります。あまりやりすぎると音がコモって聴こえにくくなりますが……。

音楽ソフトMuse メイキング メンバーZ

減退音であるドラムにスタッカート「/」が意味無いのは承知ですが。入力した強弱に合わせてスタッカートで印をつけ、モニタで視覚的に解るようにしています。

バスドラムは「x1o1 b(シ)」を使うことが多いです。S-YXG50 では「x1o2 c(ド)」よりもキレが良い気がするので。

メンバーA とメンバーB(ヴォーカル)

メンバーA とBは常にペアで使っています。メンバーA の演奏をそっくり { } で囲って

	#A1 {演奏} 
#B1 { }
でユニゾンにします。
(曲や声質によってはオクターブにすることもあります)
音楽ソフトMuse メイキング メンバーAB

ヴォーカルには「P55」のシンセを主に使いますが、この音だけだとアタックが弱いんですよねぇ。なので別のキレ良い楽器をユニゾンで重ねてアタック部分を補っています。
発音始まりは片方・発音の終わりはもう片方が担当するような感じで、p で若干位置をズラして音を重ねてます。

	#A1  {演奏}
	#B1 p-2 {}

また「マスター・ファイン・チューニング」の RPN を使って、A と B のピッチをズラしてもいます。片方のメンバーのピッチを微妙にズラすと音の厚みが増すんですよね。

	#A1  
	#B1 p-2 @X101=0 @X100=1 @X6=値
※マスター・ファイン・チューニング
「X101=0 X100=1 X6=値」の連続で指定。X6=64を基準に1セント(1/100半音)単位でピッチが上下します。他メンバーとの音程のズレによりコーラス効果を生みだすので、すべてのパートに同じ値を設定しても意味がありません。

メンバーJ(コード)

ワタシの Museデータの要ですw
音量は X7=30~50 くらい、R(残響) や Q(コーラス)は 100くらいまで入れることもあります。イメージは「ぼやぼや」です。
シンセストリングスでコードをうっすらと入れることによって、デジタル楽器のスカスカさの隙間を埋めているのです。

音楽ソフトMuse メイキング メンバーJ

このパートを作ることにより全体の響きが良くなり、あとから入れるコード楽器のガイドにもなります。
また V(音量抑揚)使用にて、曲の [イントロ]→[A]→[B]→[サビ]→[エンディング] の盛り上げ・盛り下げにも大変貢献してくれていますw

ただし、このパートは雰囲気を出す役割であって「演奏では無いモノ」と考えないといけません。風景写真で言えば「空」のような存在です。
コード演奏はまた別のメンバーで補う必要があります。

メンバーG(ベース)

コードが決まったのでベースを入れていきます。「ベースは楽譜よりも1オクターブ低く打ち込む」というお約束がありますので、o2 のオクターブがメインの範囲になります。

ベースの音はなるべく引っ込めず前面に出しています。ドラムのリズムとうまく絡むように作っていきます。

音楽ソフトMuse メイキング メンバーG

音色自体は目立たないんですが、リズムや伸びを間違えると簡単に間の抜けた演奏になる怖いパートです……(ワタシには)

これでメロディ・リズム・コード・ベースと、曲の必要最小限の準備が揃いました。次に演奏楽器部分に入ります。

メンバーC(ギター)

ギターもベースと同じく「楽譜よりも1オクターブ低く打ち込む」というお約束があります。o3 がメインのオクターブになります。

エレキギター系はインパクト強い音色なので、「Q=1.」のフィルタで削って音をかなり奥に引っ込めます。

	#C1 @Q=45. 
くらいまでやっちゃいますね……。
音楽ソフトMuse メイキング メンバーC

ギターは和音で音量が大きくなりがちなので、1度と5度の音だけのパワーコードにすることも多いです。
ギターの弦を弾く時の時間差も一応考慮します。

	#C1 [cg]8:64 ,8:- ……

メンバーE(キーボード)

メインのキーボード演奏にはメンバー E と F を使っています。コード演奏を入れる場合は、ギターのコード演奏音域とは重ならないようにします。

音楽ソフトMuse メイキング メンバーE

鍵盤の和音は「指の長い順」に音が速く強く鳴ると申します。右手で三和音なら [ 中指→親指→小指 ] ……。
打ち込みでこだわるのはそこくらいでしょか……。

	#E1 [ w+5 e c w-5 g ]1:i30

メンバー I(ストリングス)

メンバー I はストリングスですが、サビをぶわぁっと盛り上げるのによく使っています。
サビ入り直前に「 @V127:2 」でこっそりクレシェンドさせ、「オカズがガチャガチャ鳴ってる間にいつの間にか登場してた」くらいのさりげなさで入れていますw
音量は小さめにして存在感は主張させません。o5 で使用しています。

音楽ソフトMuse メイキング メンバーI

すべてのパートを表示

「それぞれのメンバーがどのオクターブを担当するか」が大体決まっているので、ここまでで譜面モニタはほぼ隙間なく埋まりますw

音楽ソフトMuse メイキング メンバーすべて

このあとオカズやパーカッションを入れたりの細かい装飾作業がありますが。ワタシの打ち込みはほとんどこんな工程ですw