スタッカート

実際の演奏では「楽譜に書いてある音符(ステップ・タイム)」と「実際の発音時間(ゲート・タイム)」は必ずしも同じ長さにはなりません。
短く弾いてくださいという指定の「スタッカート」などが良い例ですよね。

Muse でスタッカートを表すには、/(スラッシュ)を使います。

/ /.

設定範囲
  • / ~ ////
  • /. ~ /...~///.
/ が多いほど発音時間は短くなります。
/ は4つまで使用可能です。

また / の後ろに. (ピリオド)を添えることで発音時間をさらに細かく調整できます。
ピリオドが多いほど発音時間が長くなります。/ に添えられるピリオドは3つまでです。
//、/// にも1つだけピリオドを添えられます。
//// には付けることができません。

記述例

x0
d4////

x0
d4/...

補足
同フィンガー内にて、次のスタッカート指定まで同じ設定が有効です。

止音調整

(小文字)q0 q^音長 q~音長 q+値 q-値

/ (スタッカート)の項で音長内の発音時間調整はできましたが、実際の演奏には音長をハミ出る発音時間なんてのも出てきます(^^;
レガートなピアノ演奏などで、親指で鍵盤を押しつつ人差し指で次の音を鳴らしたりとか……。 こんな場合はどうしたら良いでしょう?

これを表現するためには q(小文字) 止音調整を使います。
発音時間を調整するという点では / (スタッカート)と似てはいますが、こちらは発音時間を音長より長くするなんてコトもできますし、スタッカートより木目細かい調整が可能です。

設定範囲
  • q0
  • ^ あるいは ~ に続けて音長指定。
  • + あるいは - に続けて 1~100(%)。

止音調性
q^6464分音長分、発音時間を長くする
q~6464分音長分、発音時間を短くする
q+10音長の10%分、発音時間を長くする
q-10音長の10%分、発音時間を短くする
初期値
q0
記述例

x0
q-10 d4 ; 発音を 10% 短く

補足
一度 p 指定した値は、次に指定があるまで有効です。

ただし、/(スタッカート)指定がある音符に限っては、この q 指定は無効となります。

また、音符の間に &(音符の連結)を挟み込んだ場合、& 前の音符の q 指定も無効となります。
( q 指定が有効のままだと、& による音符連結ができなくなってしまうため)


楽譜のスタッカート指定などを特に意識しないでフツーに演奏したとしても、
実際の発音時間は音長の 100% の長さに満たないことが多いです。
たとえば鍵盤で同じ音を続けて弾いた場合を考えてみましょう。
実際に鍵盤楽器とかを弾いてみると解ると思うんですけど(無ければパソコンのキーでも良いですが)(^^;)続けてまた同じキーを押すときには、鍵盤から指が離れる(押すのをやめる)若干の「空き時間」が生じます。
もちろん人間が弾いているからにはこの「空き時間」も一定にはなりません。

空き時間がまったく無い演奏になったりしないよう、さらにその空き時間が一定にならないよう気を配ることによってリアルな演奏になっていくのでス (^^)v